HOME > セラピールーム > メールカウンセリング事例集 > アダルトチルドレン > 2008/01/15
Ayaさん
「Aya」さん、はじめまして風早里美です。
お返事が遅くなり、申し訳ありませんでした。
>数日後にセンター試験があるのに
>どうしても集中できずネット上を彷徨っていると、
>偶然ここにたどりつき、ACのページを読んで涙がとまらなくなりました。
>今までずっと満たされることがなく、
>何をやるにしても中途半端でずっと不安を抱いていました。
受験というストレスを多く抱えてしまう現在
勿論、それだけではなく「押しつぶされそうな」時間の中で
壊れそうになりながら賢明に「生きている」貴方を感じ
心が痛くなってしまいました・・・・・
その後、どのような気持ちでいらっしゃいますか?
>小学生の時、家はごく普通の家庭でした(そう思っていただけですが)。
>けれどわたしは母に甘えることもあれば、母を殺したい、
>もしくは自分が死にたいと思うことがよくありました。
>これは子供にはよくあることなのでしょうか?
そうですね・・・・・・
「愛されたい」という思いと、それを求められない、否定された時は
その愛されたい思いの対極にある表現として「怒り」が込上げてきます。
相手を殺すか、自分が死ぬか・・・という究極の選択のように感じるようです。
「グレイトマザー」という言い方をされますが
大きく抑圧を与える存在として、母親に限らず
「親」という存在がそれにあたるようです・・・・・・
特に、同姓の親に対して距離感が近いことなどもあり大きく感じます。
ただ、根底にあるのは「愛されたい」という痛切な思いのようです・・・・。
>中学生の時、私は母に夢を打ち砕かれました。
>母は何でも自分の思いどうりにならないと気がすまない人なので、
>ちゃんとした理由も無しにただ自分を否定されました。
>高校3年になり、私は生まれてはじめてバカみたいに勉強をしました。
>しかし母に十分なお金を出してもらえず、
>私の全財産を投げ出しても一教科しか
>予備校で教わることができず、今に至ります。
>高校を卒業してからは「燃え尽きちゃった症候群」のような状態です。
自分自身が高校3年になり、必死に手に入れたく頑張った事を
一緒に応援してくれなかった事を感じ、悲しくなっているようですね・・・
自分の中に大きなエネルギーが在る時は
なお更、その怒りや悲しみは大きくなるようです・・・・・
ただ、ここで考えて欲しいことがあります。
それは、「十分なお金を出してもらえなかった」ことに対する恨みです。
Ayaさんは、「全財産を投げ出した自分」と
「十分に出してくれなかった母」とを比べ、
「どうしてしてくれなかったのだ!!」と怒りを感じています。
ただ、「母がお金を出してくれなかった事」・・・
イコール、「十分に予備校で教わらなかった事」になり、
そして、「結果に結び着かなかった事」に混同されているように感じます。
それは、部分的に事実かもしれませんが、
Ayaさんが結びつけてしまい、
完全に一致したものとされているように感じます。
ここのところは、少し考えてみられると
何かの「気づき」もあるのではないかと思いました。
唯、ここで着目しなければならないことは
お母様が「自分の思い通りにならないと気がすまない」
と書かれている部分です。
この事によって、Ayaさん自身がAyaさんであってはならない・・・という
苦しく悲しい現状に、
貴方を追いやってしまっている事に他ならないと思います。
自分をずっと否定され続ける・・・・
という悲しい時間がずっとあったのだと思いました。
>私が家のことをいろいろと知ったのは去年の夏頃です。
>父がアルコール依存症で鬱だということ、
>10年くらい前から~百万の借金をしてカード破産をしていて、
>私の学資保険を使ってしまっていたこと、
>会社を二度クビになっていること、母方の祖母は、母の継母だということ・・・
>子供の頃からずっとこの家は何かおかしいと思っていたので、
>いろいろ聞いたときはああ、やっぱり。と思いました。
>子供は親が何も言わなくても察知してしまうのですね。
そうですか・・・・・・・
子供は敏感ですから、感じることは多くあると思います。
お母さんは、もしかしたら・・・・
「十分なお金」がAyaさんに、してあげたくても
もしかしたら、出来ない現実があったかもしれませんね・・・
事実はわかりませんが、Ayaさんの場所から
見える事と、見えないことがある事は事実かもしれません。
>しばらくは私も父は病気なのだからと思い
>気を使っていましたが、もう疲れてしまいました。
>母も「私は疲れてるの。私は大変なの。」とそればかりで、
>私を助けてくれそうにありません。
お母さんに余裕がないことを、ずっとAyaさんは気づかされ
無意識の上にも奉仕させられて来たかもしれないですね・・・
>私は今までずっと典型的な「いい子」でした。
>規則はちゃんと守って、親の言うこともきちんと聞いていました。
>でも自分の中で何かが爆発しそうです。
このあたりの文面に、感じ取ることが出来ます。
ずっと、ずっとAyaさんではない行動を、
選ばされてきたのかもしれないですね・・・
>今私は人を信用することができません。
>親ともあまりしゃべらず、自分が何を考えているのかもよくわかりません。
>そして感情の起伏が激しくなる時もあれば、
>まったく感情がなくなったりもします。
起伏のない心の状態を作ることで、「自己防衛」といって
自分を守ってきたのだと思います。
自分が傷つかないように、傷ついたとすれば
別の行動を起こしてしまったり、怒りを感じたりする事を避ける為に
無意識の自分の感じている事を、歪めてしまっているのだと思います。
唯、本人も気づかないうちに、感情を溜めてしまい
出てしまう時には、自分では
コントロールできないようなエネルギーを持つことになります。
出来れば、専門家の手を借りて
自分自身の感じていることを整理して、それを表現していく方法を得る事で
これらのプールされて爆発するという、サイクルを止めることが出来ます。
残念ながら、必要性を感じるような時は、
早めに専門家の所に行ってくださいね。
>あと、私はもともと男性を怖いと思っていたのですが、
>最近は兄や父まで怖くなってきました。
>兄はフリーターなのですが、
>最近必要以上に私にくっついてくるのでとても怖いです。
>兄の部屋でポルノ本や、おたく系のゲームを
>大量に見つけたときは血の気がひいてしまいました。
>でも私が「気持ち悪い」と言うと、
>兄はとても傷ついてしまうのでなるべく冷たくしないようにしています。
>今まで本気で人を好きになったことがないので男性経験もないのですが、
>一度経験したら暴走してしまいそうです。
>人を愛せないのに強く求めてしまいます。
お兄さんに対しても気を使い、自分自身の感情を出せなくなっています。
お父様との関わりの中からきていると思われるのですが
本来、男性に対しての恐怖感も持っている様ですね・・・・・。
「性」に対する拒否感と、憧れが混同しているところも
この文面の中から感じ取ることが出来ます。
セックスを求められると、自分自身を
「全肯定」してもらえたような気持ちになる為に
セックスそのものよりも、
その感覚を得る為に求めてしまうという意味です。
あなた自身も漠然と、そのことに気づいているようで
それに対する否定感と、
それを得たいと思う感情の中で葛藤しているように思います。
>一度経験したら暴走してしまいそうです。
>人を愛せないのに強く求めてしまいます。
というところに、特に現されていると思います。
セックスそのものは、私は身体のコミュニケーションとして
大切なものと感じていますが、大きな勘違いを心がしてしまう怖さもあります。
心の無いセックスは、どんなに満たされたような錯覚があったとしても
後から、空しさが自分の内側に膨らんできます。
心も身体も満たされる男性かどうかを、早い段階で察知し
心が満たされないという情報を、意図的に削除してしまいやすいので
しっかりと、相手を見て、情報を得てくださいね・・・・
特に、妊娠や性病を含め、自分を大切にする事を考えて
行動をして欲しいと願っています。
>母をどうにかしてしまいたい、消したいという気持ちもあり、
>それを止めるのに必死で勉強が手につきません。
>これは大学に通うようになればおさまるのでしょうか?
大学に通うようになって、おさまるかどうか・・・・
それは、私にもわかりません。
Ayaさんの中で、受験というストレスによる
一過性のものとして、高まっている可能性もあるからです。
ただ、これらの文章を読ませて頂くと一過性ではなく
ベースに流れている抑圧されたもののように感じるので
収まることは、新しい環境に誤魔化されて軽減はされても、
無くなることは、恐らくないように思います。
いつの日か、それが必要となった時に
しっかりと自分の心を見つめ、対峙する事が必要ではないかと思います。
>私の妹はもうすぐ中学生になるのですが、
>妹のものの考え方は私の幼い頃と良く似ています。
>妹には私と同じような人間になって欲しくないです。
>私に妹を救うことはできるのでしょうか?
>私に一体何ができるのでしょうか?
誰かが、誰かを「変えること」は出来ません。
どんなに、有能な意思であっても、カウンセラーであっても。
もし、妹さんに対して何かが出来るとすれば
ここに、貴方を大切に思っている人間がいる事を伝えること・・・
ここに、貴方を見守っている人間がいる事を感じさせること・・・・
貴方は、貴方のままでいいのだと・・・・・伝えることだと思います。
そして、その事が、妹さんの何かが変わる事に
結果として繋がっていくのではないかと思います。
また、妹さんと関ることで、あなた自身があなた自身を変える事にも
別の結果として、つながっていく可能性もあるのではないかと思います。
「妹」という「もう一人の自分」に語りかけながら
自分の中で気づいたり、癒されたりする事が起こってくるからです。
ただし、「似て異なるもの」という言葉の通り
似ていても、貴方と妹さんは「違う人間」であることを考え
妹を変えようとしないように、関ってほしいと思います。
人は「変えよう」とすれば、「変えられまい」とする生き物だからです。
>長い文になってしまいすいません。
>ごちゃごちゃした内容になってしまいましたが
>良いアドバイスがあればよろしくお願いします。
Ayaさん・・・・・
貴方が感じている事は、
どうしようもなく貴方のフィルターが感じていることで全てが事実です。
綺麗な部分も、醜い部分も、全てを認めていいと思います。
そう感じている貴方は、貴方のせいで創られたものではありません。
唯、感じていることに歪みがあったり、それを大きく膨らませることで
自分自身が、辛くなってしまうような時には、そのことを整理したり理解し
その感じている事を、受け入れた上で
変えていく事を選んだほうが良い時があります。
その事で、本当に貴方が幸せと感じたり、
貴方が生きて行くのが辛くないと思える人生に
なっていくのではないかと、私は、思っています・・・・・・・
人は、必ず変わります・・・・
でも、変わるためには大きなエネルギーが必要です。
どうか、少しでも心穏やかな人生を手に入れてください。
応援しています・・・・・・・・。