はじめまして「ぴよ」さん、風早里美です。
ご質問を読ませて頂きました。

二つのメールを読ませて頂き、似た内容でありながら
微妙に違う印象を受けています。
それは、二つ目のメールの方が、
よりご自身の気持ちにフィットして感じられるところだと思います。
そこで、二つ目のメールを中心にお答えしてゆきたいと思います。

＞こんにちは、宜しくお願いいたします。
＞2ヶ月前に、主人の4度目の浮気がわかりました。
＞相手は会社の独身の子で5年以上になります。
＞いつもですが単なる遊びです。
＞私も、4年ぐらい前から薄々はわかってましたが
＞あまりそういう目で見てはいけないと思い、
＞それとなく気がついてる素振りを見せて辞めてくれるのを待っていました。
＞しかし、その間に、セックスレスになり、
＞家庭のことも知らん振りになってきたので、はっきりとさせました。

ぴよさん・・・・・
ある意味で、理路整然と書かれているように映るこれらの文章に
長い葛藤の時間を感じられます。
４年間の間、貴方が感じていて、
感じないように努力をされていた『悲しい心』は
とても、絡んでしまったのではないかと思っています。

いつか気付いてくれると待っていた時間・・・・
にも拘らず、セッククレスになり家庭も知らん振りになってきてしまい
どんなに悲しい気持ちがしたことでしょう・・・・・・

＞話し合いで、主人はやり直すといってます。
＞私も、出来るならやり直したいです。
＞今回は、主人も努力をしようとしてくれてます。
＞その時点で、私の気持ちも区切りがついたと思っていたのですが、
＞全然すっきりしないのです。

そうですね・・・・
その女性との関係が清算されたからといって
貴方の中の、悲しい時間や怒りの気持ちが
整理されたわけではないと思いますよ・・・。

＞15年以上も、主人を信じることが出来なくて、
＞そんな自分が凄く嫌で、苦しくて、毎日が葛藤していた気がします。
＞それでも前向きに考えようと思い、一生懸命私なりにやってきました。
＞はたから見たらとても仲のいい家族、夫婦です。
＞でも、なんか淋しかった、いつも心配していました。
＞セックスレスになって、主人の体を心配してました。
＞でも違ったんです。
＞単に私が、主人にとって女ではなくなったんです。

どんなにか辛かった事でしょう・・・・・
ご主人を信じたくて、信じさせて欲しくって・・・・・
自分自身が悲しい顔をしていること自体が
夫を、より浮気には知らせてしまうのではないかと不安になり
自分自身の、本当の悲しみや怒りを
外に向かって表現する事ができなかったのだと思います。

淋しかった・・・・・・
そう、一人ぼっちだったのだと思いますよ。
でも、ご主人を心配し、帰る場所を創る事で
ご主人が帰ってきてくれると信じていたのだと思います。
又、信じていなければ、生きてくれなかったのかもしれないです・・・。

＞やり直そうという方向で話をしているとき、
＞『家にある誇りがたまった、時計や電気のようだ、油だらけの・・・』といわれました。
＞自分には必要な物だけど、有ることが当たり前でほったらかしにしてしまった。
＞といいたかったようです。

ご主人に言われたこの言葉は、
あなた自身に、どんな風に聞こえましたが？
ご主人が、どう言いたかった・・・ではなく、
どう感じ、どのように聞こえたのでしょうか・・・・・？
少し考えてみると、何か見えることがあるように感じています。

＞主人は変わるといってくれてます、でも信用できないのです。
＞また頑張らなければいけないと思うと、自信がありません。
＞主人は私の気持ちが本当にわかってくれているのか、
＞どうしたらわかってもらえるのか。
＞主人に責めることなく言うのはどうしたらいいのか、言っていいのか。
＞自分は何を変えればいいのか。
＞わからなくなってしまいました。

きっと、もう精一杯の貴方が居るような気がします。
もう、頑張る事を止めたい貴方がいるような気がします・・・・・。


いろいろなところに、何かの意味ある文章を見つけています。

＞あまりそういう目で見てはいけないと思い、
＞それとなく気がついてる素振りを見せて辞めてくれるのを待っていました。

まず、この文章です。
少し考えていただけますか？
どうして、『そういう目で見てはいけない』と思ったのでしょう？
それまでの、浮気の時に行動してみて、そういうことを考えたのでしょうか？
そういった状況の中での４年間は、
どういった二人の時間を生んでいったでしょうか・・・？


＞今回は、主人も努力をしようとしてくれてます。

次に、この書き込みです。
このように、「今回は」と区切りに入れられているところに
何かの意味を感じています・・・・・・
今までの浮気の中では、ご主人が本当の意味で
努力をされるという感覚をもたれていないのではないかと思うのです。
如何でしょうか・・・・・・？

つまり、今までの浮気のその後
ご主人の努力を感じることができずにいたのではないですか？

＞それでも前向きに考えようと思い、一生懸命私なりにやってきました。
＞はたから見たらとても仲のいい家族、夫婦です。

という生活を維持する為に
必死に頑張り続けてきたぴよさんを感じ、
どんなにか、辛く淋しい日々だったかと思いました。

＞主人は変わるといってくれてます、でも信用できないのです。
＞また頑張らなければいけないと思うと、自信がありません。

ぴよさん・・・・
貴方が信用できないと感じ
将来に対して自信がないことは、自然な事だと思います。
まず、その事を認めてみませんか？


ぴよさんは、今の状況にあっても
自分がもっと頑張るには・・・自分が我慢をして・・・
そう考えて、ここにメールをされているように思います。

ご主人に変わってもらうために、自分を変える。
そんな風にも考えていらっしゃるのだと思います・・・・・・・。

でも、ここで考えて頂きたいのは
ぴよさんが、４年もの間浮気を止めてくれる事を待っていても
ご主人が変わることはなく、より状況は悪くなってしまっている事です。
家庭を省みず、ＳＥＸレスになってしまいました・・・・・。

ぴよさんが、自分がこのような行動すれば
ご主人が、このようになってくれる・・・・という願いは
悲しいかな、打ち砕かれてしまっているようです・・・・。
だから、こそ、ぴよさんは、「どうしていけばいいのか」が
わからなくなってしまっているのだと思います。

少しでも家庭にとって夫婦にとって良い方向へと
一生懸命にやってこられた事だからこそ
疲れ果ててしまっているのだと思います・・・・・・


そこで、考えて頂きたいことは・・・・
ぴよさん自身が、「どうしたいか」です。
「どうするべき」ではなく「どうしたいか」なのです。

今回主人は「自分が悪いんだから、もっと威張っていればいい。
自然にしていればいい、あんまり考えないで」といいます。
私が変わらなければいけない所はないとも言ってくれてます。

最初に頂いた、メールにこのように書かれていますね。
実際にご主人が、こう言われたのだと思います。
私も、あなた自身が変わる必要はないと思います。

ただし、もう少し自分自身の心を大切にして頂きたいと
私は思っているのです。
怒りたい時は、怒る事が大切です。
貴方は怒っても、悲しんでも喚いてもいいと思いませんか？
ご主人をののしってみてもいいと・・・思いませんか？

無理にする必要はないのですが
自分の心の中に、相手を責めたい気持ちがあるのに
その様な行動をしない時、その行動のどこかには
『責めたい』という気持ちが滲み出てしまうものです。

浮気された側が、浮気をした側を気遣う時・・・・
浮気をした側は、心安らかでしょうか・・・・・・・・・・？
いいえ、実は「より責められている」と感じているようなのです・・・・。
ご主人は、ある意味では
「怒って欲しい」と思っているのではないでしょうか？



少し話が変わりますが、私は数年来
仕事とは関係なく，あるＨＰにハンドルネームで存在していました。
離婚問題をテーマにしたヒット数の多いＨＰでしたが
その中に数年前、このような事例の相談がありました。
今の、貴方のようなご家庭です。

違うところは、長い何度かの浮気の果てに
妻の側の心が壊れてしまったのです。
夫は、本当の意味で悔い改めるのですが
妻は自分の心にふたをした期間が長く
心が壊れてしまい、止めようがありませんでした。
自殺願望が高く、夫を責め続け、家庭は悲しみの中にありました。

妻の、その変貌に自分を取り戻し
自分の犯した行為の重さに気付いた夫は
妻の状態を受け止めようと必死でした。
ネット上でしたが、私もサポートの相談に乗っていました。
しかし数ヶ月の後、投稿がなくなってしまいました・・・・・・・
お二人は、どうされたかと今でも時々思い出します。


私が何が言いたいのかというと・・・・・
どうか、自分自身の心を大切にして欲しいという事です。
何かが起きた時、怒りを感じた時、悲しみを感じた時に
「どうするべきか」ではなく、「どうしたいか」という事を
見つけて欲しいのです・・・・・・。

勿論、その度に「どうしたい」という行動を取る事が正しいとは言いません。
しかし、自分自身が「どうしたいか」を知った上で
「どうするべきか」という行動を、選択していく事と
『どうしたいか』という自分の感情に蓋をしてしまうこととは
全く違う結果を生んでいくような気がしています。
自分が、「どうしたいか・・・」が判らなくなってしまうからです。



ぴよさん・・・・・・
貴方はずっと頑張ってきたと思いますよ・・・
淋しくて、愛されていると感じたくて
抱きしめて欲しいと思ってきたことでしょう・・・・・
もう、自分自身が頑張る事を止めてみませんか？
そして、自分の中に起きていることに目を向けてみませんか？

ご主人が、一緒にやっていく事を選択されているとの事。
本当に、ご主人がそういった気持ちでいらしても
ぴよさんの心が、今のようにダメージが強く傷ついたままでは
ご主人が真剣に,真摯に行動されても、見えなくなってしまうと思いますよ。


今までの、辛かった長い時間の自分を褒めてあげて
頑張れる事は頑張るけれど、頑張れない事は、頑張らない事を
許してあげてみませんか・・・・・・・？
結局、その自分自身がしたいこと、頑張らない事を
認めてあげることで出てきた言葉が、ご主人に向けられたとしても
例えば、それが攻撃的であった言葉であっても
あなた自身が、傷ついている事を、
ご主人に伝えたくなっているのだと思います・・・・。
それは、それで必要な時があるような気がしています。


一緒にやって行きたいから・・・・・
傷ついてしまっている自分を、受け止めて欲しい・・・
しばらくは、責める言葉が出てきてしまうかもしれない・・・
そう、ご主人に話してみませんか？

あなた自身が頑張りすぎないで、
出てきた行動や言葉が真実なのだと思います。
今、それを表に向かって少しだけでも行動してみることで
あなた自身の中の、何かが整理されたり
癒されたりするのではないかと思っています。


ただし・・・・・・・
「怒り癖」といって、自分自身で
怒りの止め方がわからないときもありますので
自分の感情を整理して、頑張らないて外に出してゆきながら
どうしようもなく「怒りを止められない時」は、専門家の手をかり
少しセーブをしながら、外に吐き出された方がいい時もあります。
その事は、躊躇せず専門家を訪ねて下さい
その事を、少し覚えておいて下さいね・・・・・


わかる事は、ぴよさんが頑張りすぎている事です。
少し、自分自身が頑張らない事を許してあげて下さいね・・・・・
きっと、ぴよさんの人柄には難しいことだと思いますが
時には、怒りたい時に怒って、泣きたい時には泣いてあげて下さい。


貴方が、あなた自身を大切にし
自分自身を、好きになれる日が来る事を願っています・・・
応援していますね。

ぴよさん、お返事有難うございました。

＞あれから、どうして気持ちの切り替えが出来ないのか私なりに考えた結果、
＞私は今、主人に私の気持ちをわかってもらいたい
＞私のことを見て貰いたい、考えて貰いたい
＞というのが正直な気持ちだと思いました。

ご自身の中で、我慢している自分
頑張っている自分・・・・・
そして、その事で壊れそうになっている自分がわかって
本当に良かったと思います。

人の心は毎日動いていますので
少しずつ、増え続けてしまった荷物を認識する事ができないときがあります。
突然重たくなったわけではないので、どんなに重たくても
その事に気づける時には、随分と許容の範囲を超えていると思うのです。

＞まだまだこれから、今まで以上の強烈な形で、
＞（主人と彼女の生々しいビデオを見てしてしまったので）
＞フラッシュバックのように、思い出すことがあると思います。

心に残ってしまった傷は消す事は出来ないかもしれません。
でも時間のエネルギーは本当に大きなものだと理解しています。
消す事は出来ないけれど、日々の現実の前で
積み重ねられる思いやりの時間の中で
埋もれていく事は、あることだと思います。
どうか、瘡蓋になりかけた傷をできればもう一度めくってしまう事無く
いえていく時間を、待って頂きたいと思いました。

＞自分は強い、精神的な病気には無縁な人間だと思っていました。
＞でも、自分の弱いところを自覚しました。
＞また、改めて強いところも自覚ずることが出来ました。

そうですね・・・・・・
私自身、とても表面的に強い人間と理解されやすいのですが
とても弱い人間です・・・・・。
でも、だからこそ『人の痛み』に対して
理解できる・・・理解しようと出来る・・・のではないかと思います。


強いからこそ、折れやすい事もあります。
強さは脆さでもあるということかもしれません・・・・・。
ぴよさんが、あなた自身の中にある『弱さ』に気付き
その『弱さ』を受け入れることが出来た事で
改めて、強さを認識できたのかもしれません・・・
きっと、あなた自身の強さに、柔軟さをプラスしてくれたのだと思います。

本当に他者を大切に出来る人は
自分自身を大切に出来る人だと私は思っています。
自分自身を大切に出来るからこそ、自分を取り囲む人たちを
本当の意味で、大切にしたいと思うように思います・・・・・・・


人は誰しも、間違いを起こしながら成長していくと思います。
人も傷つけ、自分も傷つき学習していくように思います・・・・・・・
学習という言葉で語るには、辛すぎる時間だったと思います。
でもいつの日か、ご主人との時間の中で
この事が、創り合える二人の始まりであったと思えるかもしれません。


どうか、心安らかに幸せになって下さい。
幸せを感じられる、貴方でいて下さいね・・・・・・
貴方が、貴方を好きになれますように願っています。
心から応援しています。