【お返事】

 

はじめましてトモさん、メールを読ませて頂きました。

どの方も、悩んでメールをくださるのですが

中学生という年令と、ご相談の内容から

早めにお返事した方が良いように感じました。

 

胸をコルセットで隠し、「女」だと認めることが恐い・・・

自分が感じていることを、表に出せない・・・・

今の身体の現状と、自分の心の状態が一致しない・・・

そんな、周囲の方にわかって頂けない状況は相談相手もいなく

とても、一人ぼっちで抱えてこられたのか・・・・と心が痛くなりました。

 

「性同一性障害」であっても「染色体異常」であっても

それは、トモさんのせいでないのです・・・・・・

「あるがままのトモさん」・・・・・、その存在ことが全てです。

まず、それをお伝えしたいと思いました。

 

 

カウンセリングを受けられていていますが、

どういったカウンセリングルームだったのでしょうか？

 

今の時点でご両親に話そうか迷っていらっしゃるようなので

医療機関ではない場所なのかもしれないですね・・・

ただ、生理のサイクル等も含め染色体異常の可能性を示唆され

適切なアドバイスを頂いたのは、良かったように感じました。

 

そこでまず、ご相談の件ですが・・・・・・・

染色体検査について、ここに至るまでの

プロセス(カウンセリング･性同一性障害）が必要だと思いますし

中学生という年令から考えても、

保護者の承認という手続きは、とる必要があると思います。

 

医療機関の知人も、詳細はわからないが、

一般的に必要ではないか？・・・と言っていました。

 

逆に、この内容で中学生が受診に来て

診察をされる医療機関であれば、私は不誠実だとも思います。

 

 

 

トモさん、トモさんにとって、

「どうでもいい」ご両親でも、

「どう思われてもいい」ご両親でもないところに

トモさんの葛藤が生まれているように感じます。

 

ただ、だからこそ・・・・

そうであるからこそ、ご両親を信じてみませんか？

 

私の次男が、幼稚園の頃、朝食の時に食欲がなく青ざめていて

声をかけると、驚く言葉が返ってきました。

「5時くらいから、ずっとトイレで吐いていた」

と言うのです。

 

何故、母さん(私）を起こさなかったかと尋ねると

「ぐっすり眠っていたから・・・」と言います。

私は悲しくなり涙が出て、気づいてやれなかった自分を責めました。

そして、こう言ったのです。

『（名前）ちゃんが苦しんでいる時に、寝てたなんて二度と嫌だから、

今度こんな事があったら絶対に、絶対に起こしてね・・・(涙）」

 

子供が苦しんでいる事を後でわかった親は、

本当に辛くて、苦しくて、それを気づいてやれなかった事を悔やみます。

 

私のプロフィールにあるように、私は子供を数人亡くしていて

私にとって子供が男か女かは、どうでもいいことでした・・・。

また余談かもしれませんが、ファッション業界にいた時期もあり、

例えば子供たちに関してもゲイもレズも許容の範囲です。

 

勿論、子供を亡くす経験がなければ何かの思いがあったかもしれません。

だから、トモさんのご両親も思うほどじゃあないと･･とは言いません・・・

色々な体験を通じて、理解は深まると思いますし

そういった経験のないご両親であれば、

色々な思いが理屈抜きにご両親にも巡ると思うからです。

 

しかし、私は思うのです。

きっと多くの親の中にある思いは、

「子供の存在」「子供の幸せ」こそが

何よりも、自分の価値観よりも大切である・・・というものだと思います。

 

トモさんが、現在のように

不自然な行動を取っている事は、あなた自身の自己否定に繋がります。

トモさんが、トモさんらしく自然に生きるエネルギーが

活性化するような環境づくりをしましょう。

トモさんが、自然に生きて行けるような

あるがままの自分・・・・をもって生きて行けるような環境を作りませんか？

 

嘘に嘘を重ねると、どんどんご両親との精神的な距離も離れ

かえって、ご両親にとっては

意味もわからず、寂しく感じられるようにも思います。

 

 

このことを話された時・・・・・

ご両親が悲しんでいる・・・・、と見えるかもしれません。

否定的に感じる言葉も、含まれているかもしれません。

 

ご両親は、確かに「戸惑い」や

「パニック」(どうすればいいかわからない」はあるかもしれません。

 

でも、それをトモさんは「悲しませた」と思わないことが大切です。

ご両親も人間です、自分が経験した事以外は

大人と言っても、すぐに理解できたり対処できませんから・・・。

ご両親にも、少し時間を差し上げてほしいと思います。

 

まず、心の障壁はあると思いますがカウンセリングの結果を

ご両親に伝えてみませんか？

そして、トモさんがこのことを一人で抱えるのではなく

ご両親にサポートして頂く事が、とても必要だと思います。

 

 

タレントの「はるな愛」さんも、ご両親の間で葛藤があったと

涙ながらに話をされていた番組を観た事があります。

ネットで一度詮索をされてもいいかもしれませんし、書籍も出されています。

そんな事を書き込もうとして、ある感情が芽生えました・・・

 

ごめんさない・・・・・

私には体感がなく、トモさんの本当の辛さや不安は

わからないのだと思うと、言葉をこうして書き入れてみても

何か伝わらないような気持ちがして悲しいです・・・。

何かが伝えたいのに・・・・、もどかしいです。

 

 

でも少しだけ・・・・、

親の立場はトモさんには経験なく、私には経験があります。

 

トモさんにとって、ご両親を信頼できるかどうか考えてください。

そこを間違うと、トモさんの幸せを本当に願うご両親を

本当の自分自身の心を、気持ちを話さない事で、

別の意味で悲しませる距離を作ってしまいます。

 

本当の自分を受け入れてもらえないと････、

ご両親を信じられなかった時には、

「話さない」ではなく、

悲しいですが「話せない」という結論になるのかもしれません。

 

 

最後に、トモさん・・・・・

トモさんの感じている事は、トモさんにとって正しい事です。

トモさんは、そのままでいい・・・・、あるがままの自分を愛して下さい。

 

綺麗事は言いません、社会には色々な事があるでしょう・・・

色々な場面では、辛い事もあるだろうし

受け入れていったり、時には戦う時もあると思います。

 

それでも、トモさん自身は、トモさんの感じていることを否定しないで

それが自分自身だからこそ・・・、愛してあげて欲しいのです。

 

周囲の理解には、時間をかけましょう。

少しずつ、少しずつ、時間のエネルギーを借りるのです。

 

そして、周囲への気遣いと同じように、

自分自身の心にも気遣いをしましょう・・・

出来るだけ一人で頑張る事を止める事が出来るといいですね・・・

 

応援しています・・・・・、自分らしい幸せを得られる日を願って。

 

 

 

＜お返事＞

 

 

 

 

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