HOME > セラピールーム > メールカウンセリング事例集 > 症状に関するお悩み > 2003/09/28
ツインズさん
とても上がり症で悩んでいます。
大勢の人前で話す事がとても苦手なのです。
小さなことでも緊張してしまいますし、
何をするにしても不安がつきまとって、一歩がなかなか踏み出せません。
この症状が出たのは高校2年生です。
国語の時間に本読みを当てられたので、
読み出したのですが、すぐに声が震えてきてしまったのです。
自分では全く緊張していたわけではないのに
なぜか泣いているように声だけ震えてしまい
先生に「調子悪そうだから」と言われて交代してもらいました。
それから、あれは何だったのかと思いながら何ヶ月間は何もなかったのですが、
また本読みを当てられた時に同じように声の震えが起きたのです。
それから普通の発言では何もないのに、
「音読」がどうしてもだめになってしまい、学校を休んだりして逃れたりし出しました。
3年生になって、もちろん治るわけもなく、ひどくなるばかりで、
「当てられる!」と思うと動悸がものすごい事になってしまい、
制服が鼓動で揺れるほどになってしまいました。
気にすると余計ひどくなるんですよね。
そしていざ当たると、手足は震え、息がはけなくなってしまい、
過呼吸状態で、もちろん声の震えも相変わらずでした。
それのせいで、席が教室の真ん中の方になると息苦しくてたまらなくなり
授業どころではなくて、こっそり席替えで一番後ろの席にしてもらったりもしました。
そのころは受験の不安もあって、お腹はいつも痛いし、深刻に悩んでいました。
入試は何とか無事に終え、面接もなかったので気が楽だったのかもしれませんが、
希望大学にも受かり、本読みからは逃れられたと思い、
少し気が楽にはなったのですが、極度の上がり症になっていました。
また、一人でいると心細くて何もできないし、他人の目がとても気になってしまいます。
やりたい事や行きたい所があっても、
「一緒にやる人・行く人がいないからいいや」と諦めてしまっているんです。
新しい人間関係も怖くて、バイトをはじめる勇気も持てなくて困っています。
自分に自信がなさすぎなんですよね、きっと。
そしてまた、悪夢の音読の授業ができたしまったのです。
とにかく声の震えだけはどうにかしたい!!
緊張してもいいのだと思えという言葉を色々な場で目にしますが、
仲のいい人にならともかく、
微妙な顔見知りとかにまでそんな恥ずかしい所をさらけだせるわけありません。
もっとアクティブになって一人でも何でもできるようになるのが最終的な目標ですが、
今はその声の震えを一刻も早く治したいのです。どうしたらいいのでしょうか?
ツインズさん、はじめまして・・・・・風早里美です。
>とても上がり症で悩んでいます。
>大勢の人前で話す事がとても苦手なのです。
>小さなことでも緊張してしまいますし、
>何をするにしても不安がつきまとって、一歩がなかなか踏み出せません。
高校の時に始まり、今までとても辛かったですね・・・
其の時の恐怖心が不安となり、色々な場面で
「あのようになったらどうしよう・・・」
そんな思いを抱いていらしたのだと思います。
自分を守ろうと、一歩が踏み出せないのであって自然な事です。
あせらないで、少しずつ自分自身を変える努力をして見ませんか?
変えたいと本人が思えば、長い時間のエネルギーの力を借り
自分自身を変えることはできます・・・・・
>それのせいで、席が教室の真ん中の方になると息苦しくてたまらなくなり
>授業どころではなくて、こっそり席替えで一番後ろの席にしてもらったりもしました。
>そのころは受験の不安もあって、お腹はいつも痛いし、深刻に悩んでいました。
そうですね、きっと以前の音読の際の経験がトラウマとなり
違う不安を掻き立ててしまし、神経性胃腸炎のような状態で
腹痛と言う身体症状にも出てしまっただのと思います。
さて、これらのご経験は・・・・
人前に出て緊張する事も不安を感じることも
誰にでもありえることです・・・・
しかし、この場合のように過度にそれを感じてしまうような場合
「対人恐怖症」の可能性があるといっていいと思います。
具体的には、人前で顔が真っ赤になる「赤面恐怖」や
他人の視線を怖がり、相手の目を見られない「視線恐怖」
人前で声が震えたり、どもったりしてしまう「吃音」(恐怖)があります。
これは、「神経症」という領域のものですが
症状としては誰にでも起こりえるものです・・・・・・。
tツインずさんの場合、この経験が心の傷となり
それに対しての不安が高まり、より”音読”出来なくなるといった
悪循環が起こっていったと考えられます。
>そしてまた、悪夢の音読の授業ができたしまったのです。
>とにかく声の震えだけはどうにかしたい!!
>緊張してもいいのだと思えという言葉を色々な場で目にしますが、
>仲のいい人にならともかく、
>微妙な顔見知りとかにまでそんな恥ずかしい所をさらけだせるわけありません。
と書かれているように、この症状の場合
家族のようにとても親しい人や、全く見知らぬ人には
症状が出ず、むしろ其の中間層の関わりの
「半分知っている」存在との関りに起こりやすいのも特徴です。
日本の社会では、「個人の確立」と言う面でとても希薄なものを持っています。
○○さんは、○○さん・・・私は私・・・・そういう感じを持っていないと言う事です。
そういった国民性といってもいい文化背景があり
青年期の自我が強く形成される時期に多く見られます。
>また、一人でいると心細くて何もできないし、他人の目がとても気になってしまいます。
>やりたい事や行きたい所があっても、
>「一緒にやる人・行く人がいないからいいや」と諦めてしまっているんです。
>新しい人間関係も怖くて、バイトをはじめる勇気も持てなくて困っています。
>自分に自信がなさすぎなんですよね、きっと。
>もっとアクティブになって一人でも何でもできるようになるのが最終的な目標ですが、
>今はその声の震えを一刻も早く治したいのです。どうしたらいいのでしょうか?
この症状に対しては、色々な方法が考えられます。
少し専門的になりますが・・・・
面談を続けながら、少しずつ心の整理をする・・・・
それに至った、親子関係等に目を向けると言うことよりも
ある意味では「コーチング」とでも言える様な
行動療法という方法で関わっていく事が良い様に思います。
または、其の方の人間性によっては
催眠療法的に、心の傷を少し緩和する方法で
過敏な反応をしなくなる方もいます。
どういった関わりが、または、方法がツインズさんに適しているかは
このメールだけではわかりません・・・・・・
どの方法がマッチしているかを知る為には、まず対話が必要ですし
其の関わりと平行したカウンセリングによる心の整理は必要だと思います。
又、症状の改善を急ぐあまり、あせる事は
さらに症状を悪化させる事もありますので、
まず、ツインずさん自身が”ゆったり”と構える事も必要です。
>入試は何とか無事に終え、面接もなかったので気が楽だったのかもしれませんが、
>希望大学にも受かり、本読みからは逃れられたと思い、
>少し気が楽にはなったのですが、極度の上がり症になっていました。
上がり症になったとは書かれていますが
希望大学に合格されたとの書き込みを見ると
今の状態では、きっとまだ早い段階で回復が望めると思います。
一概には言えませんが、回復が難しい段階であれば
腹痛と言う、精神的身体症状も含めて症状があったわけですから
『受験合格』は大きなイベントの時、自分の緊張感(上り症)を
克服しているともいえると思えるからです。
投薬で、癒えるものでは無いと思えますので
精神科医ではなく、今の段階で、
どちらかのカウンセラーと関わりを持たれた方がいいと思います。
自分自身の心と行動への安定感を感じられるようになり
今起きようとしている、ある意味での自己暗示的なものを含め、
現在の不安を大きくされないような方法を取られるといいと思います。
精神障害ではありません・・・・心の癖です。
少しずつ変わる事ができます。
明るい学生生活ができ、色々な方との関わりが
自然にもてるようになられる事を願っています。